ロジカル・コミュニケーション®とは何か?

「ロジカル・コミュニケーション」とは
「ロジカル・コミュニケーションって何だろう?」と思う方は多いかと思います。
そもそも「コミュニケーション」自体がなかなか日本語で表現することが難しいですから。
ロジカル・コミュニケーションとはひとことでいうと
「わかりやすい話し方」です。
コミュニケーションとは、本当にその意味する範囲が広いですがロジカル・コミュニケーションは特にその中でも「わかりやすい話し方」に絞っています。
そもそも、ロジカルとは「論理的」という意味です。
「論理的な話し方」がロジカル・コミュニケーションの日本語訳に近いですが、もっと一般的に、私たちの生活やビジネスでいうと「わかりやすい話し方」になります。
そして、わかりやすい話とは「自分の伝えたちことが正確に伝わること」ですね。
ここがロジカル・コミュニケーションのキモになります。
ロジカル・コミュニケーションの歴史
ここでちょっとロジカル・コミュニケーションの歴史について解説します。
「歴史」というと大袈裟ですが、変遷(へんせん)があります。
そもそもこのロジカル・コミュニケーションはタイトルに®(商標)がついています。
実は、このロジカル・コミュニケーションはロジカル・コミュニケーション検定講座を主催している一般社団法人の代表理事安田正が開発しました。
今から20年くらい前、ちょうど2000年頃です。
当時、英語研修を大手企業向けにしていた安田は
「なぜ、英語が上手い人でも、プレゼンや会議では英語がなかなか通じないのだろう・・・」という疑問を持っていました。
海外駐在を何年した人でも「英語は喋れるのに、通じない」という現状が多くみられたのです。
そこで、安田がいろいろな事例を分析した結果。
「これは、英語ではなく、日本語の問題ではないだろうか・・・」と気づきました。
それは、そもそもその人が話す(あるいは頭の中にある)日本語の情報が整理されていなくて、わかりづらく、通じていないのではないか、ということです。
よーく、日本語で話をしているのを聞いていると確かに言いたいことが伝わってきません。
そして、いくら英語が上手くてもその日本語をそのまま英語にしたところで伝わらないのです。
「なるほど・・・英語の前に日本語の問題か・・・」と安田は思い、まずは日本人の話の「わかりやすさ」に着目して研究開発をしました。
すると・・・いろいろなことに気づいてきました。
・そもそも日本人は「わかりやすさ」を意識せず話す傾向がある
・しかも、日本人は人によって「わかりやすさ」の基準やルールが異なる
・「わかりにくさ」は日本語の問題と日本人のコミュニケーションの問題と両方ある
・日本人にとっての「わかりやすい話し方」を提案している人は誰もいない
などです。
これは英語の研修の問題ではなく「日本人のコミュニケーション」の問題である・・・・
そこで、安田は日本人に合ったコミュニケーションの方法を開発しました、それがロジカル・コミュニケーション®です。
しかし、2000年のちょっと前くらいにまだまだ「コミュニケーションの研修」は一般的ではありませんでした。
あがり症を治す「話し方教室」はありましたが・・・
特に「わかりやすい話し方」はそもそも必要なのか?
それがどんなふうに役立つのか?
など、誰もわかっていないですし、安田の会社の社員からさえ「社長、ロジカル・コミュニケーションって何ですか?」と言われ続けたそうです。(約2年間くらい)
もちろん、研修として売ってきてくれる営業さえいません。
安田は仕方なく、自分自身でいろいろな会社の研修担当者に説明しました。
そして、とうとう懇意にしてくれていたクライアントが「本当に英語が通じるようになるのなら・・・」と言ってロジカル・コミュニケーション研修を導入してくれました。
実施してみると
「今までコミュニケーションなんて意識したこともなかった」
「わかりやすさなんて、考えたこともなかったけど、これは本当に大事なことですね」
「一体、私は今まで何をしゃべってきたんでしょう」
と、受講生は目から鱗だったそうです。
それはそうです。なぜなら、それまで空気のように当たり前だったコミュニケーションを意識するようになったからですから。
その後、ロジカル・コミュニケーション研修はどんどん広がり名だたる大手企業の研修として導入されるようになりました。
その頃商標を取り、安田正は「ロジカル・コミュニケーション®」という著作も出版しました。
ロジカル・コミュニケーション® 安田正著 (日本実業出版社)
ロジカルに話す必要性
では、ここで改めてロジカルに話す必要性について考えてみましょう。
「わかりやすい話」「論理的なコミュニケーション」をする必要性は、特にビジネスコミュニケーションにおいて必須です。
1 特にビジネスシーンで、わかりやすい話は必須
例えば、営業の場面では商品、サービスの良さを説明するのに「わかりやすい話」でないことは致命的になってしまいます。
また、特に初対面の場面では「わかりづらい話」をする人は信頼をしてもらえません。
2 共同作業で「正確に伝えること」は重要
何人かでプロジェクトチームを組んで開発などを行う場合には「正確な情報伝達」ができないと時間、コストともに大変な損失になってしまいます。
会議をいくらやっても
「じゃ、それでいこう」と合意を取ったつもりが、お互い全然違うことを想定していた・・・・などということでは全く意味がなくなってしまいます。
でも、本当にビジネス現場では、あるあるです・・・。
3 グローバルコミュニケーションでも重要
今や、どの会社でもグローバル化は避けて通れません。
しかし、ロジカル・コミュニケーションの歴史で書いたように、英語だけ喋れてもダメなのです。
もともとの日本語がわかりやすくないと通じません。
特に、自分の言葉ではない英語を使ってコミュニケーションをする場合には、本当に趣旨を明快に伝えないと、全くコミュニケーション取れなくなってしまうのです。
ただ、残念ながらまだ日本人の間では「英語さえできれば・・・」という意識が強いようです。
根本的にコミュニケーション力というものを英語だけではないものとして捉えないと、グローバルコミュニケーションは成り立たないものなのです。
4 ロジカルシンキングだけやってもダメ!
ちまたではロジカルシンキングは広がってきました。
しかし、それだけやっても思考法は身につきません。
なぜなら、何事もアウトプットしてこそ身に付けることができるからです。
もちろん図に書くことでアウトプットにはなりますが、口に出してこそ、高められていくものです。
しかも、相手があればこそ「わかりやすさ」というのは実証できますから、やはり思考を相手に伝えることが必要になってきます。
ロジカル・コミュニケーション検定講座とは
上記にあるロジカル・コミュニケーションの歴史があって、ロジカル・コミュニケーションは体系だてられ、そして、何万人という人たちの学びから、より実践的なものに形を変えてきました。
そして、現在は検定講座としても実施されています。
また、受講生からはこんな声もいただいています。
〜3級講座 受講生の声より 一部抜粋 〜
ポイントを把握することで自分の中で整理することができること。
又、話しが飛んでしまうことを回避して、自分自身も落ち着くことができると思えました。活用していきたいです。
また、テスト問題で予告の上手下手の事例を比較出来たのもよかった。
出演されている方がおっしゃることは、日常よく経験することで、とても参考になりました。
会話が続かない等々は、よくありますから、講義の内容を実践していきます。
頑張ろうと思いました。もう少し早く出会っていたかったです。
最初にこれから話す事の目次を告げ
そのあと、目次通り、話すという
組み立て方が、人に伝わる話し方だとわかりました
コミュニケーションの悩みについて改めて整理されて4つ(頭が真っ白になる。沈黙になる。打ち解けられない。上手く伝わらない。)あることに気がつかされました。
講座の内容が構造化されそれぞれに対策がキチンとシンプルに明示されており、すぐに実践に取り入れられるようまとまっていて、クオリティの高さを感じました。
シチュエーションが身近で想像しやすく、具体的な会話内容になっていました。
そのため、自分に置き換えて考えることができました。
1日15分でいいので、時間を取りやすかったです。
もっと、もっといろいろな人たちに「わかりやすい話し方」を実践してもらいたい。
そしてコミュニケーションを変えて、コミュニケーション力を向上してもらいたいと願っています。