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会話を続けられるかは、質問の仕方で決まる

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一般社団法人コミュニケーションマイスター協会理事/ 元早稲田大学非常勤講師/ CU代表  これまで大手企業や大学などで、ロジカル・コミュニケーション、対人対応、ビジネス英語、ライティング研修などを約5000人に指導してきた。
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質問の仕方が会話を左右する
会話の中で「質問」は難しく感じることがありますね。

何を聞いたらいいのか、
果たしてこの質問がこの人にふさわしいのか、
これで会話が盛り上がるのか、
心配は尽きません。

質問は確かに難しいのですが、質問の仕方によって会話が続けられるかどうかが決まってきます

今回は、まずは会話の空気をよくする質問と悪くする質問の違いについて解説していきましょう。
今回も、安田正著「超一流の雑談力」を参考に紹介していきます。

会話の空気をよくする質問と悪くする質問の違い

会話を続けるには、イマイチな質問の例

週末の三連休中、Bさんは何をされていたんですか?

A

 

家族と釣りに出かけましたよ

B

 

釣りですか!いいですね。どこに行かれたんですか

A

 

伊豆の方に行ってきました

B

 

伊豆ですか、何を釣りに行かれたんですか

A

 

タイ釣りですね

B

 

船で釣られたんですか

A

 

そうですね船に乗って

B

 

どのくらいの大きさですか

A

 

こんな感じで一見悪くないんですけれども、しかし、会話を続けていく、という意味ではあまり意味のない質問になっています。

なんだか、ただ間を埋めるための質問になってしまっています。

こうした質問が続くと、相手としてはまるで尋問されているような印象を受けてしまいます。

何より面白くありません。

そうすると、噛み合ってない空気が生まれて会話が続かなくなってしまうのです。

ここでのポイントは
「釣りですか!いいですね。どこに行かれたんですか」と質問した時に

Bさんの反応がそれほど盛り上がっていませんでした

つまり、すごい釣りに興味があるわけでもなさそうです。

そんな時には、「釣り」という話題を深掘りするのではなく、Bさんのどこに特性があるのか、注目することです。

ここでの話題では「家族と釣りに行った」と 言うことが出てきています。

ですから、こちらを深掘りしてみるのも手です。

へぇ、ご家族と!Bさんはバリバリとお仕事をされると伺っていたのでちょっと意外でした。ご家族との時間は取られるようにされてるんですね

A

平日は平日なかなか子供と会えなくて、だからせめて休日家族サービスを心がけてるんですよ

B

もしかしたら、深掘りができるかもしれません。

このように、会話の中で意味のある質問にするためには相手の反応や、あるいはバックグラウンドを知っていたらそこに注目して質問していくと良いでしょう。

相手の興味やバックグラウンドは言葉の端々に出てきます。
当然自分が興味がある言葉話したがりますし、興味のないこと話したくないことは出てきません。

そう考えると家族やあるいは、身近な人間関係について相手から話さない場合には、こちらから質問してしまうのは、少々リスクがあります。

とてもプライベートなことなので、話せない人もいるでしょう。

この手のことは、まずは、相手の出方を見てから質問しましょう。

そういう意味では、リスクも少なく質問できるのは服や時計など、身につけているものを褒めながら質問することです。

男性ならネクタイや時計。
女性なら服や髪型アクセサリーなどです。

褒めることは探せばいくらでもあるはずです。

ぜひ、 話題を広げていきましょう。

女性は男性に対しても
「この〇〇素敵ですね」と自然に言えますが、男性が女性に対して「素敵ですね」というのは何だか恥ずかしいと言う人もいるかもしれません。

その場合には、
「〇〇おしゃれですね。」と言う褒め言葉が使いやすいかもしれません。

その後

「どこで買われたのですか?」

「なんてお店ですか?」

などと、そこから、会話を広げていくことができます。

男性と女性と比べると、女性の方がおしゃれに関心がある人が多いので、おしゃれについて学ぶつもりで質問してみると、女性は喜んで答えてくれる可能性があります。

人は、褒められると分かっていても嬉しいものです。
褒めつつ意味のある質問をしてみてください。

ときとして「なぜ?」は相手を困らせることもある

また、相手との距離を縮め会話を続けるための質問であるならば、「なぜ?」と質問するのは時として相手の負担になることがあります。

自分のことでさえ、なぜそんな行動をとるのか、なぜそれが好きなのか、明確な理由を答えられないことも多いのです。

私たちは無意識で選択して行動していることが、8割から9割とも言われています。

そのぐらい、あまり理由も考えずに行動しています。

また、ただ好きだから、単にいやだからというわけで選択もしています。

「なぜ?それをしたのですか」と言われても「やりたかったから」としか答えようのないこともよくあります。

自分のこともそうなのに、ましてや、自分以外のことでなぜと聞かれても答えられないことは、たくさんあります。

「ここ数年地震が多いですよねー。」
「ええ、なぜでしょうね」

「日本の政治家って女性比率少ないですよね」
「そうですね、なぜでしょうね」

そんなことを聞かれても、分からない。
負担になってしまいます。

もちろん知識のレベル差もありますから、こんな質問に答えて解説したい人もいるでしょう。
しかし、誰でも答えられるわけではありません。

ですから、「なぜ?」という質問は、理論や討論、会議などは別として、一般的な会話の中では控えた方が無難です。

ここでも相手を見ながら、質問の内容を選んでいく必要があります。

以上のように質問は会話を深めたり広げたりするのにとても重要なスキルです。

気を付けなければいけないポイントは踏まえなければいけないのですが、 あまり考えすぎると今度は質問できなくなってしまいます。

ごくごく自然な会話の中で、相手が興味がありそうなことを 中心に会話を深めていけば、質問は自ずとを開いてくるとも言えます。

相手の反応を見る力は、とにかく数をこなすこと。

特に初対面の相手と話す機会を意識して増やすと良い質問トレーニングになるでしょう。

自分自身の会話も振り返ってみるとわかるのですが、多少ずれた質問されても気にせず続けていけばそんなにネガティブな印象が残ることはありません。
失敗を恐れずに、質問してみることが一番の近道です。

参考書籍:安田正著「超一流の雑談力

まとめ
・質問の仕方で会話が続くかは決まってくる

・相手の反応を見て、質問して深掘りできるか決める

・家族関係、人間関係は状況がわかってから質問する方が無難

・「なぜ?」は時として相手を困らせる

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一般社団法人コミュニケーションマイスター協会理事/ 元早稲田大学非常勤講師/ CU代表  これまで大手企業や大学などで、ロジカル・コミュニケーション、対人対応、ビジネス英語、ライティング研修などを約5000人に指導してきた。
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