ロジカルシンキングとは?得られる効果と鍛え方を徹底解説
ロジカルシンキングとは?得られる効果と鍛え方を徹底解説
「結局、何が言いたいのかよくわからない報告書だったな・・・」
「今日の会議、また結論が出ないまま時間切れになってしまった」
仕事上のコミュニケーションでモヤモヤした、そんな経験が誰でも一度はあるのではないでしょうか。
実はこうした問題の多くは、本人の能力不足というより、「物事を筋道立てて整理し、伝える型」を習う機会がなかっただけ、というケースがほとんどです。
そして、その型の土台になっているのが「ロジカルシンキング」です。
この記事では、ロジカルシンキングとはどんなものか、身につけるとどんな効果があるのか、具体的な鍛え方まで、まとめてみました。
ロジカルシンキングとは
ロジカルシンキングとは、ひとことで言うと「物事を整理して考え、相手に伝わる形で表現する力」のことです。
「地頭の良さ」というより、報告・提案・会議・問題解決といった、毎日の仕事そのものの質を上げてくれる、いわば”型”のようなものだと考えるとイメージしやすいかもしれません。
代表的な考え方には、こんなものがあります。
1 MECE(モレなく・ダブりなく整理する考え方)
2 ロジックツリーで問題を分解する方法
3 演繹法・帰納法などの考え方の型
4 結論から話す「PREP法」などの伝え方のフレームワーク

特に④の「結論から話すPREP法」は、特別な訓練をしなくても、意識するだけですぐに実践できます。この型に沿って話を進めてみましょう。わかりやすい話になるはずです。
PREP法の例
Point 結論 「私は今後のイベントではA・B案のうちA案の方が良いと思います」
Reason 理由 「なぜなら、参加人数が増えても融通がきくプランになっているからです」
Example 例 「例えば100人増えた場合でも、隣の会議室との間のパーテンションを取り払い広げることができます」
Point 結論 「ですからA案を推します」
このように趣旨が明快になります。ぜひ使ってみてください。
では、なぜ職場でこの力がこんなに求められているのか、次で見ていきましょう。
なぜ今、こんなに求められているのか
毎年、経団連が新卒採用に関して行っているアンケートでは、企業が選考で重視する項目のトップは長年ずっと「コミュニケーション能力」です。
そして、この「コミュニケーション能力」の中身をよくよく分解していくと、実は「話が長い・要点がわからない」「結論が最後まで出てこない」といった、ロジカルシンキングの土台部分でつまずいているケースがとても多いのです。
ここでつまずいてしまうと、このような問題が職場で起こってしまいます。
会議に時間がかかりすぎる
論点が整理されないまま話が進むと、同じ話を何周もすることになります。会議が長引きがちな組織ほど、実はロジカルシンキング不足のサインかもしれません。
リモートワークで「察する」が通じなくなった
対面なら表情や空気でなんとなく伝わっていたことも、テキストベースのやり取りではそうはいきません。結論と理由をはっきり言葉にする力の重要性は、以前よりずっと高まっています。
若手が「うまく伝えられない」ことで損をしている
自分の考えをうまく言葉にできず、実力のわりに評価されにくい・・・そんな若手社員を見たことはないでしょうか。伝え方を身につけることは、キャリアを左右する立派なスキルのひとつでもあります。
ロジカルシンキングで身につく力

1 報告・提案がシンプルに伝わるようになる
結論から話す型が身につくと、話の最初で趣旨が伝わります。「で、結局何が言いたいの?」と聞き返されることが減ります。
例 「ご報告があるのですが、今回のプロジェクトで予定より若干遅れが出ています。具体的には・・・」というように、最初に結論(遅れが出ている)を伝えてから理由を話すと、聞き手は身構えて話を聞く準備ができます。逆に「実は先週から〇〇の作業で・・・」と経緯から話し始めると、聞いている側は「結局、遅れているの?順調なの?」とやきもきしながら聞くことになってしまいます。
2 会議の生産性が上がる
論点を整理する力がつくと、話の脱線が減り、結論を出すまでの時間が短くなります。
例 「この件については、A案とB案のどちらを採用するかを決める会議です」と最初に論点を絞っておくと、参加者の話が本題からそれにくくなります。逆に論点が曖昧なまま始まると、「そもそも本当にこれをやる必要があるのか」といった、本来決めたかったこととは違う話に脱線しやすくなります。
3 問題解決のスピードが上がる
原因を分解して捉えるクセがつくと、その場しのぎの対応ではなく、根本的な解決策にたどり着きやすくなります。
例 「クレームが増えている」という問題が起きたとき、「とりあえず謝罪の言葉を増やそう」と対処するのではなく、「クレームの内容を分解すると、実は8割が『納期の遅れ』に関するものだった」というように分析し原因を切り分けると、本当に手を打つべき場所が見えてきます。
4 世代や部署を超えて話が通じやすくなる
「結論→理由」という共通の型が広まると、認識のズレによる手戻りも減っていきます。
例 「これ、お願いします」とだけ頼むのと、「〇〇のために、△△を今週中にお願いします」と結論(依頼内容)と理由をセットで伝えるのとでは、相手の受け取り方も仕上がりの精度も変わってきます。
✔︎ 報告・会議・問題解決という毎日の仕事の質そのものが上がる
✔︎ 特別な才能ではなく「型」なので、誰でも身につけられる
✔︎ 新人からベテランまで、立場を問わず効果がある
ロジカルシンキングのトレーニングを行う際の注意点
ロジカルシンキングを効率よく身につけるためには、研修を受けてみることも1つの方法です。その際、研修選びで失敗しないための3つのポイントをご紹介します。
① 「知識」で終わらず「型が定着する」ところまで設計されているか
1回の座学だけだと、現場で実際に使える状態まで持っていくのはなかなか難しいものです。実務課題を使ったワークがあるか、受けたあとのフォローがあるかを確認してみましょう。
② 自分(または対象者)のレベルに合っているか
新人向けの基礎編と、管理職向けの応用編とでは、扱う内容も難易度もまったく違います。「どの層に課題があるのか」をはっきりさせてから選ぶことが大切です。
③ 身についたかどうかを、あとから確認できる仕組みがあるか
学びっぱなしにせず、「どれくらい身についたか」を可視化できると、その後の学習のモチベーションにもつながります。この部分で、検定・資格制度を活用する人も増えてきました。
まとめ:学んだことを「定着」させるために
ロジカルシンキングは、報告・会議・問題解決といった毎日の仕事の質を底上げしてくれる一方で、知識として知っているだけでは、実践で使いこなせるようになるまで少し時間がかかることもあります。
学んだことを客観的な指標で確認し、自分から学び続けたくなる仕組みをつくる方法のひとつが、検定・資格制度の活用です。
「ロジカルコミュニケーション検定」では、ロジカルシンキングを土台にした「伝わる伝え方」のスキルを、体系的に測定・認定することができます。自分の力を客観的に確認したい方、社内の学習の仕組みづくりに関心がある方は、あわせてチェックしてみてください。
